第三集 鉄に魅せられた神々

第三集 鉄に魅せられた神々

鉄に魅せられた神々 5.東アジアにおける鉄の古代史②

七支刀のレプリカ()  前回は紀元前 ~ 2 世紀頃までの状況を見た。今回はそれ以降、弥生後期から 6 世紀の古墳時代後期までの鉄の古代史について調べよう。 3 ~ 4 世紀:【中国】220 年「後漢」が滅び、「三国時代」(魏・呉・蜀)に入...
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鉄に魅せられた神々 4.東アジアにおける鉄の古代史①

図4-1 『天開工物』下巻「五金」第14 (明末期の1637年に刊行)右がふいごを用いた製鉄炉で銑鉄を造る様子、左は銑鉄をかき混ぜ錬鉄とする炒鋼法  では、粗っぽく鉄の古代史を整理してみよう。日本における古代の鉄の歴史、いや鉄だけではなく様...
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鉄に魅せられた神々 3.「常陸国風土記」に見える鹿島の鉄の検討② 製鉄プロセス

鹿島に住友金属工業(現日本製鉄)の製鉄所が出来たのは 1968 年のことである。私はこの製鉄所の「高炉」を見たことがある。1975 年のことで、操業開始から 7 年目、当時最新鋭の製鉄所だった。私は工学部応用化学科の 3 年生で、この年次の...
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鉄に魅せられた神々 2.「常陸国風土記」に見える鹿島の鉄の検討① 砂鉄

「第一集 香取海を巡る神々」の最初に「鹿島神宮」を取り上げたが、この時点から「古代における鉄」の探索に引き込まれていくことになった。「鹿島神宮③」の冒頭では「常陸国風土記」のつぎの文章を引用した。 慶雲元年(七○四)に、国の司(つかさ)采女...
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鉄に魅せられた神々 1. はじめに

たたら炉  「神々の坐すところ」の第三集として、「鉄に魅せられた神々」というテーマで「古代の鉄」を中心にいろいろ書いていこうと思う。ここでは「第一集 香取海を巡る神々」や「第二集 幻のオウ氏を探せ」とは違った書き方をしようと考えている。一・...