第三集 鉄に魅せられた神々

鉄に魅せられた神々 5.東アジアにおける鉄の古代史②

七支刀のレプリカ()  前回は紀元前 ~ 2 世紀頃までの状況を見た。今回はそれ以降、弥生後期から 6 世紀の古墳時代後期までの鉄の古代史について調べよう。 3 ~ 4 世紀:【中国】220 年「後漢」が滅び、「三国時代」(魏・呉・蜀)に入...
第一集 香取海を巡る神々

香取海を巡る神々 13.香取神宮② 祭神について

「香取神宮」の祭神は「経津主大神(フツヌシノオオカミ)」又の名は「伊波比主命(イハイヌシノミコト)」である。「フツヌシ」は「タケミカヅチ」とともに、国譲り神話で活躍した神である。それがどうして「イハイヌシノミコト」になるのか? 今回はこの問...
第二集 謎のオオ氏を探せ!

謎のオオ氏を探せ! 6.常陸国におけるオオ氏の活動②

前回、「黒坂命」の武勇伝について書いたが、そのすぐ後につぎの文章が書かれている。 〔茨城の国造の遠い祖先、多祁許呂(タケコロ)の命は、息長帯比売(オキナガタラシヒメ)の天皇(神功皇后)の朝廷に仕え、品太(ホムダ)の天皇(応神天皇)のお生まれ...
第一集 香取海を巡る神々

香取海を巡る神々 12.香取神宮① 訪問記

「鹿島神宮」「息栖神社」と廻ってきたが、東国三社巡り最後の「香取神宮」を訪れる。すでに「千葉県ぐるっとウォーキング第 20 回」で書いているが、別立てのブログなので「神宮」のところのみここに取り出しておきたい。  全体の位置は前回の「息栖神...
第三集 鉄に魅せられた神々

鉄に魅せられた神々 4.東アジアにおける鉄の古代史①

図4-1 『天開工物』下巻「五金」第14 (明末期の1637年に刊行)右がふいごを用いた製鉄炉で銑鉄を造る様子、左は銑鉄をかき混ぜ錬鉄とする炒鋼法  では、粗っぽく鉄の古代史を整理してみよう。日本における古代の鉄の歴史、いや鉄だけではなく様...
第三集 鉄に魅せられた神々

鉄に魅せられた神々 3.「常陸国風土記」に見える鹿島の鉄の検討② 製鉄プロセス

鹿島に住友金属工業(現日本製鉄)の製鉄所が出来たのは 1968 年のことである。私はこの製鉄所の「高炉」を見たことがある。1975 年のことで、操業開始から 7 年目、当時最新鋭の製鉄所だった。私は工学部応用化学科の 3 年生で、この年次の...
第二集 謎のオオ氏を探せ!

謎のオオ氏を探せ! 5.常陸国におけるオオ氏の活動①

「香取海を巡る神々 10. 大生神社③ 大生古墳群の発掘調査とタケカシマノミコト」では、『常陸国風土記』における「建借間(タケカシマ)の命」の伝承を紹介した。「タケカシマ」は「仲(那賀)国造(くにのみやつこ)」の祖先と書かれているし、『古事...
豆知識

豆知識5 国造本紀

「豆知識4 ヤマト王権の地方経営」で「国造制」について説明した。実はこの各地の「国造」の系譜を記した資料がある。平安時代初期に編纂されたといわれる歴史書『先代旧事本紀 (せんだいくじほんぎ)』略して『旧事本紀』の巻第 10 の「国造本紀」で...
第一集 香取海を巡る神々

香取海を巡る神々 11.息栖神社

江戸時代に大流行した「東国三社詣」は、利根川沿いの「木下河岸(きおろしかし)」を出発し、船(木下茶船)で「東国三社」を回ったのだそうだ。今でいうバスツアーのようなものだが、江戸中期には人数にすると年間 4700 人、一日あたり 46 人が詣...
第二集 謎のオオ氏を探せ!

謎のオオ氏を探せ! 4.多神社② 神社の性格

では、「多神社」についてもう少し詳しく見ていくことにしよう。ポイントはつぎの 4 点である。順に検討していこう。 神社の規模 神社の名前と祭神 神社の位置とその意味 神社の性格 神社の規模  表 4-1 は大和にある主な神社の規模を 8 世...