豆知識5 国造本紀

豆知識4 ヤマト王権の地方経営」で「国造制」について説明した。実はこの各地の「国造」の系譜を記した資料がある。平安時代初期に編纂されたといわれる歴史書『先代旧事本紀 (せんだいくじほんぎ)』略して『旧事本紀』の巻第 10 の「国造本紀」である。全国の 130 余りの国造を列挙し、それぞれの国造が任命された時代、初代国造の名前を記している。古代史研究、とくに地方史の貴重な史料である。

 この「国造本紀」につていは篠川賢氏の詳しい論考がある。これによれば、「基本的には各国造氏が実際に称えてきたところの系譜を伝えたもの」であり、「その系譜が形成された時期は 6 世紀中頃から後半にかけての時期と考えられ」、その成立については「大宝 2 年(702)に国造氏が決定された際に、各国造氏からそれぞれが称えてきたところの系譜を記したものが提出され、それに基づいて『国造記』が作成され、さらにその『国造記』を原資料として『国造本紀』が書かれたと考えられる」とのことである。

 また、「玄松子の記憶」にこの『国造本紀』をもとに作成された各地の国造のリストがある。とても便利なので参考にされたい。

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