2023 年の年頭に「千葉県を歩いて一周しよう!」と思いつき、その記録を私の別のブログ「インテンポでいこう!」で公開している。このウォーキングでは、いろいろなところで神社に出くわした。格式高い神社があれば、山には山の神、海には海の神を祀る神社があるし、お稲荷さんなど生活の中に入り込んだ親しみやすい神社もある。日本には 8 万を超える神社があるのだそうだ。新谷尚紀氏の「神社の起源と歴史」によれば、「神社」という言葉は漢語で、使われるようになったのは 8 世紀の奈良朝以降。それ以前は、神の坐すところとして、岩屋戸、舎、宮、社が用いられていた。このうち「宮(みや)」は「大和王権によって重要と位置づけられた神の宮という意味であり、もう一つには歴代の天皇の住む建物、それに関連して皇后をはじめ皇族の住む建物という意味、の二つがあったことになり」、それに対して「社(やしろ)」は「自然の神、神霊をまつる場所、もしくは建物という意味で用いられていたと考えられる」とある。それぞれの神社の由縁の裏には、いろいろなドラマが隠れていそうだ。とくに「式内社」など古代からある神社にはミステリーがいっぱいだ。

このブログではいろいろなテーマを設定して、各地の古い神社を巡ってみたいと思う。そして、それぞれの神社に潜む「謎」について考え、古代のドラマに迫ってみたい。
このブログのタイトルだが、「神々の坐す(います)処」とした。最初は茨城県の「神栖市」から思いついて「神々の栖むところ」としていたのだが、「栖(す)む」というのがもう一つしっくりいっていなかった。そんな中、奈良県田原本町の「多(オオ)神社」を訪れた(第二集 謎のオオ氏を探せ!)。この神社の正式名称はなんと「多坐弥志理都比古神社」である。「多坐」は「おおにます」と読み、「多(オオ)という場所にいらっしゃる」の意味で、「弥志理都比古(みしりつひこ)」は神様の名前である。他にも「目原坐高御魂(めはらにますたかみむすび)神社」や「他田坐天照御魂(おさだにますあまてるみたま)神社」など、この地域には同じような形式で名前がついている神社が多い。これが神社の名称の古い形なのだろう。ということで、「坐す」を使えばいいのではないかと思いついた。「坐す」は「います」の他、「まします」「ます」とも読み、「在る」「居る」の尊敬語である。このようにして、「神々の坐す処」に落ち着いた次第である。
最初は前述の「インテンポでいこう!」の中で書き始めたのだが、どうも内容とブログタイトルが合わない。また、「神社と古代史」についてはこれらから 10 年くらいかけて研究したいと思うテーマでもある。そう考えると、別途、本テーマに特化したサイトを立ち上げた方がいいのではないかと思うようになった。
古代史については、学生時代に興味を持ち、いろいろ本を読んだりしていたが、すっかり遠ざかってしまっている。だから、勉強しながら書いていくという作業になるので紆余曲折の道であろうし、自信を持って導き出した答えが専門家から見るとなんと幼稚なという事もあるだろう。まあ、謎だらけの「古代史」である。誰もこれが正解だと言い切ることができないというのがホントのところだろう。たちこめた霧の中で、微かに差し込んでくる弱い光を追いかけていくと、次第に周囲が明るくなり、信じられないような光景が目の前にあったことに気づく。それが古代史探究の醍醐味だと思う。さあ、古代の謎の探究の旅に出かけよう!
始まり、始まり……
(なお、当面は「香取海を巡る神々」「謎のオオ氏を探せ!」「鉄に魅せられた神々」の 3 テーマについて書いていきたい。進行状況に応じて、テーマを追加していく。また、本論に関係する事項を別途「豆知識」という形でまとめておいた。ご活用いただければ幸いです。)
